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直葬(火葬式)の流れと費用|最もシンプルな葬儀【2026年版】

投稿日/2026.04.16 更新日/2026.04.14

カテゴリー:お墓・葬送

「葬儀にかかるお金が心配」「家族だけで静かに見送りたい」——そんな思いを抱えている方が増えています。近年、通夜・告別式を省いて火葬のみを行う直葬(火葬式)を選ぶ方が増えており、2024年の調査では全国平均で約9.6%、都市部では20%近くに達する地域もあります。費用を抑えながらシンプルに故人を送り出せる一方で、知らずに選ぶとトラブルになることも。この記事では、直葬の流れ・費用・メリット・デメリット・注意点を徹底解説します。


直葬(火葬式)とは?基本定義と特徴

直葬(ちょくそう)とは、通夜・告別式・読経などの宗教的儀式を一切省略し、遺体の安置後に直接火葬のみを行う葬儀形式です。「火葬式」とも呼ばれます。参列者はごく少数の近親者のみで、数時間で完了するのが特徴です。

一般葬との主な違い

項目 直葬(火葬式) 一般葬
通夜・告別式 なし あり
読経・戒名 基本なし(オプション可) あり
所要日数 2〜3日(安置含む) 3〜4日
参列者数 数名〜10名程度 数十名〜数百名
費用目安 20〜40万円 100〜200万円

直葬の割合は、コロナ禍(2020〜2022年)に急増し、2022年には全体の約11.4%に拡大。その後やや落ち着いたものの、高齢化・核家族化・無宗教化の流れを背景に、選択肢として定着しています。


直葬の法的手続き|必要な書類と流れ

直葬を行うためには、いくつかの法的手続きが必要です。「墓地、埋葬等に関する法律」(墓埋法)により、死後24時間以内の火葬は禁止されているため、一定の安置期間が必須です。

必要な書類

  • 死亡診断書:医師が発行。死亡届と一体になっている
  • 死亡届:死亡後7日以内に市区町村役所へ提出(葬儀社が代行可)
  • 火葬許可証(埋火葬許可証):死亡届提出時に役所から交付。火葬当日に火葬場へ提出する

火葬後、火葬許可証に「火葬執行」の印が押され、埋葬許可証となります。この埋葬許可証がなければ、後日の納骨はできません。必ず大切に保管しましょう。


直葬の流れ|9ステップで完全解説

直葬は次の流れで進みます。葬儀社を選ぶタイミングが早いほど、搬送から安置まをスムーズに対応してもらえます。

STEP 1:臨終・死亡診断書の受取

病院・施設の医師から死亡診断書を受け取ります。同時に葬儀社への連絡準備を始めます。

STEP 2:葬儀社への連絡・遺体搬送

24時間対応の葬儀社に連絡し、寝台車でご遺体を搬送してもらいます。病院は長時間の安置を受け付けないため、迅速な連絡が必要です。

STEP 3:遺体の安置(最低24時間)

自宅または葬儀社の安置室に安置します。ドライアイスで保冷し、法律上の最低安置時間(24時間)を確保します。

STEP 4:死亡届の提出・火葬許可証の取得

死亡後7日以内に市区町村役所へ死亡届を提出し、火葬許可証を受け取ります(葬儀社が代行可能)。

STEP 5:納棺

ご遺体を棺に納めます。希望があれば湯灌(ゆかん)を依頼することもできます。

STEP 6:火葬場への搬送

霊柩車でご遺体を火葬場へ搬送します。

STEP 7:お別れ(炉前の別れ)

火葬炉の前で最後のお別れをします(10〜20分程度)。希望する場合は僧侶を呼んで炉前読経を依頼することも可能です。

STEP 8:火葬

火葬の所要時間は約1〜2時間です。待合室で待機します。

STEP 9:骨上げ(収骨)

遺骨を骨壺に収めます。火葬許可証に火葬執行の印が押され、埋葬許可証となります。臨終から完了まで、通常2〜3日で終わります。

火葬炉の前で最後のお別れをする家族のイラスト

直葬のメリット・デメリット

直葬にはシンプルさゆえの利点がある一方、後悔につながるリスクもあります。2024年の調査では、直葬経験者のうち「後悔なし」と答えたのは38.7%にとどまっています。事前にメリット・デメリットを十分に理解しておくことが大切です。

メリット

  • 費用が大幅に安い:一般葬(平均130万円超)と比べ、20〜40万円程度で済む
  • 身体的・精神的負担が軽い:通夜・告別式の準備・接客がなく、短時間で完了
  • 故人の意向を尊重できる:「質素にしてほしい」「家族だけで見送ってほしい」という希望に応えやすい
  • 状況を選ばない:感染症・高齢・遠方など、集まることが難しい状況にも対応

デメリット

  • 菩提寺とのトラブルリスク:宗教儀式なしに反発する菩提寺に納骨を断られるケースがある
  • 親族・関係者の不満:通夜・告別式なしを「粗末」と感じる親族から反発を受ける可能性がある
  • お別れの時間が短い:炉前のお別れが10〜20分程度で、後から後悔が残りやすい
  • 香典収入がない:一般葬では香典で費用が賄えることもあるが、直葬では収入がない

直葬の費用相場と内訳【2026年版】

直葬の費用は地域や業者によって大きく異なります。「低価格プラン」を謳っていても、オプション追加で総額が高くなるケースが多いため、内訳をしっかり確認することが重要です。

費用の目安

プランの種別 費用目安
最低限(シンプルプラン) 10万〜20万円
一般的な相場 20万〜40万円
全国平均(2024年調査) 約42.8万円

費用の主な内訳

  • 搬送費(寝台車):1万5,000〜3万円
  • 遺体安置費:1万円/日前後
  • ドライアイス:5,000〜8,000円/日
  • 棺:3万〜8万円(素材により差あり)
  • 骨壺・骨箱:5,000〜3万円
  • 火葬料:無料〜15万円(地域差が非常に大きい)
  • 霊柩車:1万〜2万円
  • 葬儀社手数料:5万〜10万円
  • 炉前読経(オプション):3万〜5万円

火葬料の地域差に注意

火葬料は地域によって大きく異なります。全国の火葬場の約99%は公営(自治体運営)で、住民向けは無料〜1〜2万円程度が多いのに対し、民営が中心の東京23区では8万7,000〜9万円前後(2024年以降の相場)と大幅に高くなります。同じ「直葬」でも、居住地によって総額が10万円以上変わることがあるため、事前に確認が必要です。

直葬の費用見積書を確認するイラスト

直葬・一日葬・家族葬の違いを比較

似たようなシンプル葬儀でも、形式によって費用・所要日数・菩提寺への影響が大きく異なります。

比較項目 直葬 一日葬 家族葬
通夜 なし なし あり
告別式 なし あり あり
所要日数 2〜3日 2〜3日 3〜4日
費用目安 20〜40万円 30〜80万円 50〜150万円
菩提寺への影響 納骨拒否リスクあり 低い ほぼなし
お別れの時間 炉前10〜20分 式での時間あり 十分な時間あり

「費用を抑えたいが、最低限の形式は保ちたい」という場合は、告別式のみを1日で行う一日葬も選択肢に入れてみましょう。直葬よりも費用はかかりますが、菩提寺トラブルを避けやすく、お別れの時間も確保できます。


直葬に向いている人・向かない人

直葬が向いている人

  • 故人や家族が「シンプルな葬儀」を希望している
  • 菩提寺がない(無宗教・散骨・納骨堂希望など)
  • 経済的に費用を最小限に抑えたい
  • 故人がひとり暮らし・おひとりさまで身内が少ない
  • 生前に「葬式不要」と明言していた
  • 高齢・病気・遠方など、参列者が集まりにくい状況

直葬が向かない人

  • 菩提寺があり、そのお墓に納骨を予定している
  • 故人に多くの交友関係・仕事上のつながりがある
  • 親族・家族間で葬儀への思い入れが強く、合意が取れていない
  • ゆっくりとお別れをしたいと感じる可能性がある

直葬業者の選び方|費用トラブルを防ぐ6つのポイント

国民生活センターへの葬儀に関する相談件数は2024年度に978件と、過去最多を記録しました。消費者庁も「小さなお葬式」「よりそうお葬式」など大手業者に対して景品表示法違反として課徴金命令を出しています。直葬業者を選ぶ際は以下のポイントを押さえましょう。

業者選びの6つのポイント

  • 複数社の見積もりを比較する:価格だけでなく、何が含まれているかを一項目ずつ確認
  • 追加料金の項目を事前に確認:搬送距離・安置日数・ドライアイス・火葬場施設使用料などが追加になるか確認
  • 直接面談できる業者を選ぶ:電話・Webのみ対応で現地確認ができない業者は要注意
  • 第三者の口コミを確認する:自社サイトの口コミより、外部の口コミサイトや知人の紹介を参考にする
  • 菩提寺への相談を先に行う:直葬で納骨を受け付けてもらえるか、事前に菩提寺に確認する
  • 一人で決めない:家族・親族と十分に相談し、全員が納得した上で選択する
直葬業者の担当者と書類を確認する高齢女性のイラスト

おひとりさまと直葬|身寄りのない方の備え

おひとりさまや身寄りのない方が亡くなった場合、「行旅病人及行旅死亡人取扱法」に基づき市区町村が火葬・埋葬を行います。この場合も直葬(火葬のみ)で処理され、遺骨は市区町村の合同墓・無縁塚に埋葬されることが多いのが現実です。

ただし、行政が対応するのは「火葬・埋葬」のみです。遺品整理・各種手続き代行・法要などは行いません。おひとりさまが生前にできる最善の備えは、死後事務委任契約です。信頼できる第三者(士業や専門業者)に火葬・納骨・手続きを事前に委任しておくことで、自分の希望通りの葬送が実現できます。

「直葬で構わない」と思っていても、納骨先・遺品整理・役所手続きまで包括的に備えておくことが、真の安心につながります。つながりサポートでは、直葬と死後事務委任をセットで相談できる窓口をご用意しています。


よくある質問(FAQ)

Q. 直葬でも戒名は必要ですか?

必須ではありません。ただし、菩提寺のお墓に納骨する場合は戒名が必要になることが多いため、菩提寺に事前に確認しましょう。戒名を依頼する場合のお布施の目安は15万〜20万円です。

Q. 直葬後に四十九日法要は行えますか?

はい、行えます。直葬後でも後日四十九日法要を行うことは可能です。菩提寺がある場合は菩提寺に、ない場合は僧侶派遣サービス(「お坊さん便」など)を利用することで対応できます。

Q. 菩提寺に直葬を反対された場合はどうすればよいですか?

炉前読経だけでも依頼する、あるいは直葬後に四十九日法要を菩提寺で行う条件で交渉するなど、柔軟な対応が解決策になることがあります。どうしても合意が難しい場合は、公営霊園・納骨堂・散骨など菩提寺以外の納骨先を検討しましょう。

Q. 直葬のお知らせはどうするのが正解ですか?

直葬の場合、葬儀後に「家族のみで執り行いました」と事後報告する形が一般的です。後日弔問を受け付ける「お別れの会」を設けることで、参列できなかった方への配慮にもなります。


まとめ|直葬は「準備」と「相談」が成功の鍵

直葬(火葬式)は、費用・手間を最小限に抑えながら故人を見送ることができる選択肢です。ただし、事前の準備と関係者への相談なしに進めると、菩提寺との納骨トラブルや親族間の不和、業者とのトラブルにつながりかねません。

直葬を成功させるポイントをまとめます:

  • 菩提寺がある場合は必ず事前に相談し、納骨の可否を確認する
  • 家族・親族全員の合意を得てから決定する
  • 複数の業者から見積もりを取り、追加料金の内訳を確認する
  • おひとりさまの方は、死後事務委任契約とセットで検討する

つながりサポートでは、直葬をはじめとする葬送の選択肢について、無料でご相談いただけます。「自分にはどの葬儀形式が合っているか」「身寄りがない場合の備えはどうするか」など、ひとりで悩まずにお気軽にお声がけください。

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