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成年後見制度利用支援事業とは?申立費用・報酬助成の対象・申請方法【2026年版】

投稿日/2026.04.19 更新日/2026.04.14

カテゴリー:任意後見・成年後見

「成年後見制度を使いたいけれど、申立費用や後見人への報酬が払えない」——そんな不安をお持ちの方に知っていただきたいのが、成年後見制度利用支援事業です。

この制度は、経済的に困窮している方が成年後見を利用できるよう、申立費用や後見人報酬を自治体が助成するものです。全国約95%以上の市区町村で実施されており、生活保護受給者や低所得者の方が対象となります。

本記事では、助成の内容・対象者・申請手続き・主要自治体の助成額などを2026年最新情報でわかりやすく解説します。

成年後見制度利用支援事業とは

成年後見制度利用支援事業は、認知症高齢者・知的障がい者・精神障がい者のうち、成年後見制度の利用に必要な費用の負担が困難な方に対し、申立費用および後見人等の報酬の全部または一部を助成する事業です。

  • 実施主体:全国の市区町村(高齢者は介護保険制度、障がい者は障害者総合支援法の地域生活支援事業として実施)
  • 実施率:高齢者対象で約95%、障がい者対象で約94%の市区町村が実施
  • 目的:費用を理由に成年後見制度を利用できない方への権利擁護
ケアマネと高齢者が成年後見の書類を確認するイラスト

助成の対象となる費用

費用の種類 金額の目安 助成対象
申立手数料(印紙)800円
後見登記手数料(印紙)2,600円
郵便切手代3,200円程度
医師の診断書数千円程度自治体により異なる
鑑定費用(必要な場合のみ)10〜20万円程度○(自治体により上限あり)
後見人等の月額報酬専門家で月2〜6万円○(上限額まで)

※鑑定は家庭裁判所が必要と判断した場合のみ発生します。鑑定なしの場合、申立初期費用は約6,600円程度で済みます。

対象者の要件

経済的要件(以下のいずれかに該当)

  • 生活保護受給者(最優先の対象)
  • 市民税非課税世帯かつ預貯金が一定基準以下の方
    目安:年間収入が単身世帯で約150万円以下、資産が約100万円以下

具体的な要件は自治体によって異なるため、お住まいの市区町村窓口で必ず確認してください。

市長申立て制度とは

家庭裁判所の建物を表すイラスト

4親等内に成年後見の申立てをする親族がいない場合、または親族がいても申立てが困難な場合に、市区町村長が家庭裁判所に申立てを行うのが「市長申立て制度」です。

市長申立てが活用されるケース

  • 認知症等で判断能力が不十分で、4親等内の親族がいない
  • 親族から虐待を受けているなど、親族が申立てをできない・しない状況
  • 身寄りのない高齢者・障がい者
  • 財産管理が放置されており保護が必要

費用の扱い

市長申立ての場合、申立費用は市が一時的に負担します。本来は後に本人または後見人に「求償」される仕組みですが、助成対象の経済要件を満たす場合は実質的に求償されないケースがほとんどです。

主要自治体の助成額比較

自治体 在宅(月額上限) 施設入所(月額上限)
大阪市28,000円18,000円
京都市28,000円18,000円
福岡市28,000円(目安)18,000円(目安)
川崎市28,000円18,000円
さいたま市28,000円18,000円
東京都各区区により異なる(参考単価準拠)区により異なる

※厚生労働省の「参考単価」(在宅:月額28,000円、施設:月額18,000円)に準拠している自治体が多数を占めます。ただし、助成額は自治体によって異なるため、必ずお住まいの窓口にご確認ください。

申請手続きの流れ

家族と社会福祉士が成年後見申請を進めるイラスト
  1. 相談:地域包括支援センターまたは福祉事務所に相談。助成要件に合致するか確認する
  2. 必要書類の準備:本人の戸籍謄本・住民票、医師の診断書、財産関係資料など(書類は発行から3ヶ月以内のものを使用)
  3. 助成申請:住所地の市区町村福祉課に申請し、経済要件等の審査を受ける
  4. 家庭裁判所への申立て:申立書・添付書類を提出(申立手数料800円の印紙等)
  5. 審理・審判:調査・必要に応じて鑑定(申立から通常2〜3ヶ月)
  6. 審判確定・後見開始:審判後2週間で確定、後見登記が完了
  7. 報酬助成申請:家庭裁判所による報酬額決定後、改めて助成申請(京都市等では審判確定から1年以内)

相談・申請窓口

  • 地域包括支援センター(65歳以上の高齢者の初期相談窓口)
  • 市区町村の福祉事務所・高齢福祉課・障害福祉課(正式な助成申請窓口)
  • 社会福祉協議会(社協):相談・情報提供、成年後見支援センターを設置している地域も
  • 成年後見推進センター:福岡市・名古屋市など大都市に設置

よくある誤解と注意点

誤解① 親族後見人は報酬を受け取れない

誤解です。親族が後見人になった場合でも、家庭裁判所に「報酬付与の申立て」をすれば報酬を得ることができます。経済的に困窮している親族後見人は、利用支援事業の助成対象にもなります。

誤解② 申立費用は全額自己負担

誤解です。経済的困難が認められれば助成を受けられます。また、先に自費で申立てを行い、後から助成申請をする方法も自治体によっては認められています。

注意点:申請タイミングと期限

  • 報酬助成の申請は「家庭裁判所による報酬額決定後」に行う
  • 審判確定からの申請期限が設けられている自治体が多い(例:京都市は1年以内)
  • 各書類(戸籍謄本等)には「発行から3ヶ月以内」の有効期限がある
  • 助成額の上限を超える報酬部分は本人負担となる(例:月額50,000円の報酬で上限28,000円の場合、差額22,000円が本人負担)

2025〜2026年の最新動向

法制審議会では、成年後見制度の大幅な見直しが検討されており、2026年通常国会への民法改正案提出が予定されています。主な検討内容は以下のとおりです。

  • 有効期間の設定:期間満了で終了できる仕組みを検討(現行制度は原則「終身」)
  • 限定的支援型の導入:「特定の契約のみ」など、必要な範囲に限定した後見が可能に
  • 利用促進の強化:市民後見人の育成、相談体制の整備を全国展開

改正後は、利用支援事業の助成額や対象範囲が見直される可能性もあります。最新情報はお住まいの市区町村窓口または法務省・厚生労働省のホームページでご確認ください。

よくある質問(FAQ)

Q. 生活保護を受けていれば必ず助成されますか?

A. 生活保護受給者は経済的要件の確認が簡素化されており、最優先の助成対象となります。ただし、最終的な助成決定は自治体が行うため、まず窓口に相談することをおすすめします。

Q. 親族が申立てしても助成は受けられますか?

A. 受けられます。2020年以降、市長申立てのみならず本人・親族申立ての場合でも、経済的困難が認められれば助成対象となるよう拡大されています。

Q. 大阪・関西でも同じように申請できますか?

A. はい。大阪市・京都市・神戸市・堺市など関西の主要自治体でも成年後見制度利用支援事業が実施されています。助成額や要件の詳細は各市区町村の福祉課にお問い合わせください。

まとめ|費用の心配があるなら、まず窓口に相談を

成年後見制度は「費用が高くて使えない」と諦めていた方にとって、利用支援事業は大きな助けとなります。申立費用から後見人報酬まで、経済状況に応じて自治体が支援してくれる制度が全国で整備されています。

まずは地域包括支援センターまたは市区町村の福祉課に相談し、自分が対象になるかどうか確認することが最初の一歩です。

成年後見の費用・助成について、まずは無料相談を

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