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おひとりさまのペット問題完全ガイド|飼い主の入院・認知症・死後の備えとペット信託を徹底解説【2026年版】

投稿日/2026.04.02 更新日/2026.04.02

カテゴリー:おひとりさま向け情報

「もし自分に何かあったら、この子はどうなるのだろう」――ペットと暮らすおひとりさまにとって、これは切実な不安です。

現在、65歳以上の高齢者のペット飼育率は15.3%。犬猫の飼育頭数は合計約1,594万頭にのぼります。ペットは孤独を癒やし、認知症リスクを40%低減するなど、高齢者の心身の健康に大きな効果があることが証明されています。

しかし、日本の法律ではペットは「物(動産)」として扱われるため、飼い主が亡くなってもペット自身が財産を受け取ることはできません。入院や認知症、そして死後――おひとりさまのペットは、飼い主の万が一に対して極めて脆弱な立場にあります。

この記事では、ペット信託・負担付遺贈・死後事務委任契約などの法的手段から、老犬ホーム・ペット後見互助会などの具体的サービス、大阪・関西エリアの相談先まで、おひとりさまがペットの将来を守るための方法を徹底解説します。


目次

おひとりさまとペット ― かけがえのないパートナーの実態

まず、高齢者とペットの関係について最新データを確認しましょう。

ペット飼育がもたらす健康効果

東京都健康長寿医療センターの研究によると、犬を飼っている高齢者は飼っていない人に比べて認知症の発症リスクが約40%低いことがわかっています。また、ペット飼育者のフレイル(虚弱)発生リスクは約2割低減し、独居高齢者でペットを飼っている人は飼っていない人に比べて介護費が約半額に抑えられるというデータもあります。

  • 犬の散歩を通じて地域住民と顔見知りになり、社会的つながりが生まれる
  • ペットの世話という「生活のリズム」が生きがいにつながる
  • 犬と見つめ合うとオキシトシン(幸福ホルモン)の分泌量が通常の3倍以上に

高齢者のペット飼育の現状

項目 データ
犬猫飼育頭数(2024年) 犬 約679万頭 / 猫 約915万頭
65歳以上のペット飼育率 15.3%(10年前の9.8%から上昇)
高齢者のみでペットを飼う世帯 約258万世帯
犬の月間飼育費(平均) 約20,603円
猫の月間飼育費(平均) 約13,980円

特に注目すべきは、シニア犬が56.0%、シニア猫が46.5%と、ペット自体も高齢化していること。飼い主もペットも高齢化する「ダブルケア問題」が深刻化しています。


飼い主に何かあったら?ペットが直面する3つの危機

おひとりさまの飼い主に万が一のことがあると、ペットは以下のような危機に直面します。

危機1:飼い主の入院 ― ペットが自宅に取り残される

急な入院で自宅にペットが取り残されるケースは少なくありません。食事や水の補給ができず、衰弱してしまう危険性があります。実際に「ペットの世話ができないから」と入院や治療をためらう高齢者も多く、深刻な問題です。

危機2:認知症の発症 ― 適切な飼育ができなくなる

認知症が進行すると、エサやりの忘れ、散歩に行けなくなる、多頭飼育崩壊(無計画な繁殖)など、ペットの飼育環境が悪化する可能性があります。2025年時点で高齢者の約5人に1人が認知症。元気なうちの備えが不可欠です。

危機3:飼い主の死亡 ― 行き場を失うペット

飼い主が孤独死した場合、ペットも共に衰弱した状態で発見されるケースが報告されています。引き取り手が見つからなければ保健所に引き取られ、殺処分の可能性も。相続放棄をすると、ペットも相続財産として放棄されてしまうという法的な問題もあります。

ペット信託について専門家に相談する高齢者のイラスト

ペットを守る4つの法的手段と費用

おひとりさまがペットの将来を法的に守るには、主に4つの方法があります。

方法1:負担付遺贈(ふたんつきいぞう)

遺言書で「ペットの世話をすること」を条件に、財産を特定の人に遺す方法です。

  • 費用:公正証書遺言の作成費用(約5〜15万円)
  • メリット:遺言書の作成だけで済み、費用が比較的安い
  • デメリット:受遺者(もらう人)が拒否できる。飼育の履行監視が難しい
  • 注意点:遺言執行者を必ず指定し、食事回数・散歩・通院など具体的な指示を記載する

方法2:負担付死因贈与契約

生前に「自分が死んだらペットの世話をしてほしい」と約束し、契約を結ぶ方法です。

  • 費用:契約書作成費用(約5〜15万円)
  • メリット:双方の合意なので拒否されない。生前から世話を依頼できる
  • デメリット:一度契約すると原則撤回できない
  • 注意点:必ず公正証書で作成する。口約束は避ける

方法3:ペット信託

飼育費用を信託財産として受託者に預け、ペットの世話に使ってもらう最も確実な方法です。

  • 費用:契約書作成15〜30万円 + 飼養費50〜100万円 + 信託監督人月額1〜2万円
  • メリット:信託監督人による監視機能があり、最も確実にペットを守れる
  • デメリット:費用が高い。専門家への依頼が必要
  • 注意点:金銭管理者と飼育者を分離し、チェック体制を構築する

方法4:死後事務委任契約にペット条項を追加

死後事務委任契約の中に「ペットの引渡しと飼育手配」を盛り込む方法です。

  • 費用:死後事務委任契約の費用に含められる(追加費用は数万円程度)
  • メリット:葬儀・届出・遺品整理と一緒にペットの引渡しも委任できる
  • デメリット:飼育先の事前確保が必要
  • 注意点:マイクロチップ登録証明書、予防接種証明書、かかりつけ病院情報を準備しておく

4つの方法の比較

方法 費用目安 確実性 おすすめの人
負担付遺贈 5〜15万円 信頼できる引取り先が決まっている人
負担付死因贈与 5〜15万円 生前から世話を依頼したい人
ペット信託 65〜130万円以上 確実にペットを守りたい人
死後事務委任+ペット条項 死後事務委任契約に含む 葬儀等とまとめて対策したい人

飼い主の万が一に備える具体的サービス

法的手段に加えて、実際にペットを受け入れてくれるサービスも事前に確認しておきましょう。

ペット後見互助会「とものわ」

NPO法人人と動物の共生センターが運営するペット後見の互助会です。飼い主に万が一のことがあった際に、ペットの所有権を引き受け、緊急保護 → 新しい飼い主探し or 老犬老猫ホームで終生飼育まで対応します。

項目 費用
入会金+事務手数料 10万円
月会費 1,000円
終生飼育費用 100万円〜(10kg以上の犬猫は体重×10万円)

拠点は岐阜本部、鳥取支部、東京支部、浜松支部の4か所。全国対応の相談を受け付けています。

老犬ホーム・老猫ホーム

飼い主が飼育困難になった場合に、ペットを預けて終生飼育してもらえる施設です。

  • 中型犬の年間費用(全国平均):約109万円
  • 猫の年間費用(全国平均):約61万円
  • 入所金:10万〜50万円(施設により異なる)
  • 基本的に6か月ごとの契約が多い

動物保護団体による引取り支援

NPOや動物保護団体では、高齢者が飼えなくなったペットの引取り・新しい飼い主探しを支援しています。大阪府の日本アニマルトラスト「ハッピーハウス」では約660頭を保護しており、高齢者の飼育困難ペットも受入可能。関西圏内は送迎費用込みで対応しています。

ペットの引継ぎを見守る高齢女性とボランティアのイラスト

高齢者がペットと暮らし続けるための実用サービス

万が一の備えだけでなく、日常的にペットとの暮らしを支えるサービスも充実しています。

ペットシッター・訪問型ペットケア

体調が優れない日や外出時に、自宅でペットの世話をしてくれるサービスです。散歩代行、トイレ掃除、エサやり、通院同行など幅広く対応します。動物看護師資格を持つスタッフが在籍する事業者もあり、高齢犬猫の介護・看護にも対応できます。

動物病院の往診サービス

ペットが高齢で通院が難しい場合や、飼い主自身が外出困難な場合に利用できます。一般社団法人往診獣医師協会では「何歳になってもペットと共に暮らせる社会」を目指し、往診対応を推進。関西ではBARK夜間救急往診動物病院(兵庫・大阪対応)なども対応しています。

ペット見守りカメラ

外出中のペットの様子を確認できるカメラは、高齢の飼い主の安心にもつながります。双方向通話機能付きなら離れていても呼びかけが可能。温湿度センサー搭載モデルなら室温管理もできます。5,000円以下の手頃な製品から選べます。

ペット保険 ― 高齢ペットでも加入できるプラン

  • アニコム損保「どうぶつ健保しにあ」:8歳以上対象、加入上限年齢なし
  • プリズム少短「元気応援プランOver8」:8歳以上対象、12歳以降は保険料据え置き

高齢ペットの医療費は高額になりがちです。早めの加入をおすすめします。


大阪・関西エリアのペット関連サービスガイド

大阪・関西で利用できる主なペット関連サービスをまとめました。

ペット共生型高齢者施設

ペピイ・ハッピープレイス TAMATSUKURI(大阪市東成区)

  • JR・地下鉄玉造駅 徒歩4分のペット共生型有料老人ホーム
  • 全45室、入居者専用の動物診察室・ペット同伴カフェ・トリミングサロンを完備
  • 内科医と獣医師が提携して定期訪問診療を実施
  • 入居一時金:約3,250万〜3,520万円、月額費用:約22.3万〜32.9万円

老犬・老猫ホーム(関西)

施設名 所在地 費用目安
老犬介護ホーム メロー 大阪市城東区 月額7万円〜
都島ナースペットケアセンター(老猫ホーム) 大阪市都島区 要問い合わせ
老犬ホームあん 京都府京丹波町 超小型犬 月額38,500円〜
老犬介護ホーム ろうたす 京都市伏見区 年間59.4万円〜

動物保護団体(関西)

  • 日本アニマルトラスト「ハッピーハウス」(大阪府能勢町):約660頭保護。高齢者の飼育困難ペット受入可。関西圏内は送迎込み
  • アニマルレフュージ関西(ARK)(大阪府豊能郡/兵庫県篠山市):1990年設立の犬猫保護・譲渡団体
  • 大阪府動物愛護管理センター「アニマルハーモニー大阪」:保護動物の譲渡、動物愛護啓発

大阪のペットケアサービス

  • ペットケアステーション大阪(堺市):シニア・高齢ペット専門の訪問介護。2008年創業
  • ペットケアふむふむ(大阪市):ペットシッター・老犬老猫の訪問介護
  • 大阪市獣医師会:セラピー犬を活用した高齢者とのふれあい訪問活動を実施
公園で小型犬と散歩する高齢女性のイラスト

身元保証・死後事務委任でペット問題をワンストップ解決

おひとりさまのペット問題は、「入院時」「認知症発症時」「死亡後」と時系列で連続的に発生します。それぞれ個別に対策するのではなく、一つの相談窓口で包括的に備えることが効率的です。

時系列で見るペット問題とワンストップ対応

場面 ペットのリスク 対応策
日常 飼い主の体調不良 見守りサービスで安否確認 → 異変時にペット保護手配
入院時 自宅に取り残される 身元保証サービスで入院手続き → ペット一時預かり手配
認知症発症時 適切な飼育ができなくなる 任意後見契約にペットの飼育条項 → 後見人がケア環境を調整
死亡後 行き場を失う 死後事務委任契約のペット条項 → 事前に決めた引渡先へ

ペット信託やペット後見互助会など個別のサービスも有効ですが、身元保証・見守り・任意後見・死後事務委任をワンストップで提供する事業者に相談すれば、ペット問題も含めた老後の備えを一括で整えることができます。


よくある質問(FAQ)

Q. ペットに直接お金を残すことはできますか?

できません。日本の法律ではペットは「動産(物)」として扱われ、権利の主体にはなれません。ペットに財産を残すには、負担付遺贈・負担付死因贈与・ペット信託のいずれかの方法で、人を介して間接的に飼育費を確保する必要があります。

Q. ペットのエンディングノートには何を書けばよいですか?

以下の情報を記録しておきましょう。

  • ペットの名前・生年月日・性別・品種
  • マイクロチップ番号、避妊去勢手術の有無
  • 予防接種履歴、既往歴、アレルギー
  • 好きな食べ物・嫌いなもの、日常の習慣
  • かかりつけ動物病院の名前と連絡先
  • ペット保険の加入情報
  • 万が一の際の引取り希望先

Q. 高齢でもペットを新しく飼うことはできますか?

大阪府動物愛護管理センターでは2017年度から65歳以上への譲渡も開始しています。条件は「万一飼えなくなった場合の継続飼養の方法を含め、最後まで飼えること」。ペット後見互助会に加入したり、死後事務委任契約でペット条項を設けたりすることで、高齢でも責任ある飼育が可能になります。

Q. ペット信託の費用は老後資金のどこから出せばよいですか?

ペット信託の飼養費(50〜100万円)は、生命保険信託を活用する方法もあります。死亡保険金の受取・管理・交付を信託銀行等に任せ、「毎月〇万円をペットの飼育費として交付」といった指定が可能です。

Q. 賃貸住まいでペットを飼っている場合、入院したらどうなりますか?

入院が長期化して家賃を滞納すると、ペットの世話だけでなく住居を失うリスクもあります。見守りサービスに加入していれば、異変の早期発見 → 入院手続き → ペット一時預かり手配 → 住居の管理まで、一連の対応を支援してもらえます。


まとめ ― 今日からできるペット終活チェックリスト

おひとりさまのペット問題は、「いつか考えよう」では手遅れになるリスクがあります。以下のチェックリストで、今日からできることを確認しましょう。

  • ペットのエンディングノートを作成する(マイクロチップ情報、かかりつけ病院、飼育の注意点)
  • 万が一の引取り先候補を探しておく(友人・知人、動物保護団体、ペット後見互助会)
  • 法的手段を選ぶ(負担付遺贈・負担付死因贈与・ペット信託・死後事務委任のいずれか)
  • 緊急連絡先カードを作成し、財布やスマホに入れておく(「自宅にペットがいます」と記載)
  • 見守りサービスに加入し、異変時のペット保護体制を整える

ペットはあなたのかけがえのない家族です。あなた自身の終活とペットの将来を一緒に考えることで、人もペットも安心して暮らせる環境をつくることができます。

つながりサポートでは、おひとりさまの身元保証・見守り・死後事務委任・生活サポートをワンストップでご相談いただけます。ペットの将来についてのご相談も承っております。まずはお気軽に無料相談をご利用ください。

「あなたの大切なペットの未来も、一緒に守ります。」

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